(うちのお店はプロマスターを愛用してます)
美容室で使うカラー剤。
上の画像見たいなチューブに入ってて大体一本70〜100gくらい入ってます。
その価格、600円程度。
原価厨(なんでも原価で考え、人件費などを加味した定価との差に異常に反応する人達)の人達はこう言います。
原価厨「美容室で使うカラー剤の原価知ってる??www600円ww6000円するカラーだから10倍wwwぼったくりwwww」
このワード結構聞くんですよね。
でもぼったくりとかじゃないんですよ。
確かに原価は600円程度でしょう。
残りは技術料と思う人も居るでしょうし大体合ってます。でも厳密には少し違います。
美容室って、実はかなりコスパ悪いんです。材料費などの経費めっちゃかかるんで。
美容室をやっていくうえで材料費に使える割合は15%前後で、20%越すとかなりやばいです。利益でません。
入ってくるお金というのはもちろん売り上げですが、売り上げが1000万あるサロンを例に挙げて説明すると、材料費は150万前後に抑えなければならないのです(概算ですが)
つまり6000円のカラーをするときに使える材料費は900〜1200円です。
20%だと利益なんてほぼ出ないですから、実質1000円程しか使えません。
80gのカラー剤ですが、肩下の髪の長さで80g使い切る感じです。
それじゃあ別に大丈夫じゃん、と思うかもしれません。
ですが、カラーに使うものはカラー剤だけではありません。
オキシ(2剤)と言われる薬剤も必要です。
さらには流すためのシャンプー、お湯だってタダではありません。
乾かす電気代もそうです。これは微々たるものですが。
つまり、原価10分の1のカラー剤でさえ利益がほとんど出ないんです。
「薬剤のレベルは落とせない、かといって利益が出ないのもマズイ」
これは美容室が必ず抱えるジレンマですね。利益出すことが企業努力です。
とは言えはそれは美容室側の意見。
お客様にとっては全く関係ありません。
そりゃそうです。
髪の現状を判断して、適切に薬剤を選び最適な方法で塗布し、ダメージケア等をしつつ綺麗に発色させる。
これができるなら美容室で染める必要はありません。
でもそれが難しいから美容師業は専門技術として存在します。
大衆飲食店のように、一人の料理人が一度にたくさんの相手をできる職業じゃないです。
一人一人のパーソナライズを考えて提供しなければならない仕事です。
それだけ髪への施術というのは大変なものです。
ですから、原価600円のカラー剤に対して6000円という値段設定というのは、大切な髪へ責任持って施術するという技術に対する金額です。
決してぼったくりなんてことはありません。
んでもって美容師側はそれなりの値段を払って頂いてるのだから、しっかり勉強して最高のものを提供しなければならないっつーことでしたね。
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